「聞いてるんですか葉木先輩!」 その怒声で私は我に返った。 思考の海に肩までどっぷりつかって答えを探していたというのに、どれだけせっかちなんだ。 でもそのおかげで答えは出た。 簡単なことだったんだ。別にあれこれ頭を悩ませる必要もなかったし、隠す必要すらない。 「………私は」 今日一日、いやきっと出会ったころから………