一人で葛藤していると、ベリアルが口を開いた。 うじうじする私に怒鳴るかと思ったので、体をこわばらせる。 「………そんな心配するんじゃねえよ」 私の考えを裏切り、優しい声音で囁きかけるように微笑んだ。 「俺がいるんだからシャンとしな」 このどこまでも自分を上に見ての言い方。 だけど最近あまりこれに苛立ったりしてこなくなった。むしろ安心する。 ベリアルがいるってことがよく感じられて。