あくまで天使です。



「ちょっ!髪がぐしゃぐしゃなんっすけど!」


「はっはっは。不細工が余計に不細工になったな」


ひらひらと前を見ながら手を振り、べリアルは去って行った。


べぇーと舌を出してやる。あいつには見えていないだろう。


「………私も戻ろう」


ため息混じりで踵を返し、駆け足で教室へ向かった。


頬が熱かったのは気のせいであろう。