帰れねえ、と言われたらきつい。 「安心しろよ。今日は樹坊主とお前の仲を研究するだけだからよ。しっちゃかめっちゃかかき回すような真似はしねえからよ」 べリアルは胸に親指を立てた。今度は私に向けてたて、深くうなずいた。 その親指へし折ってやろうか! そう言ってやろうかと思ったが、ここで予鈴が鳴ってしまった。 ほれ行って来い、とべリアルが悪戯っぽく笑いながら私の頭を撫でた、というか髪を乱された。