あくまで天使です。



球技大会は決勝戦敗退という形で幕を閉じた。


私が保健室へ連行されている間に、聡明な樹君は、予想し得なかったハプニングがでたという理由で最初からのやり直しを請求。


簡単にそれは通り、またはじめからということになったそうだが、覇気を失った3年生チームはあっけなく負けたそうだ。


保健室で待機していた月緋は、べリアルが去って行ってから、余計な詮索をせず、ただ黙って殺気を込めた笑顔で私に微笑みかけていた。


後で覚えてろよ☆とささやきかけられたみたいで、右足の痛みがより一層深くなった。


清潔なベッドに倒れこみ、その視線から逃げていたが、思いのほか熱があるみたいなので、引っ込み思案の子のように掛け布団に顔を押し付けていた。