くるりと真っ黒な背中を向けられ、私は戸惑った。 久しぶりにこいつの意図が読めない………! 「なっなにをしろと?」 「乗れ」 「はい?」 「その足じゃ保健室までろくに歩けねえだろ?特別にこの俺の背中に乗せてやるっつってんだ!ありがたく思え!」 そのセリフに、きゃーっと羨ましそうに上がる大声と、嫉妬に染まった嬌声が同時に上がる。