「いや足捻っただけだよ」 突如体育館の真ん中に現れた美青年に、色めきだつギャラリーに息をつき、私は正直に事のあらましを話した。 ふーん、と顎に指を添え、にやりと見下すようなせせら笑いをされた。 「どんくせえ。体重が増えてさらに動きが鈍くなったんじゃねえのか?」 「なんで増えたって知ってんのよ!ってああ!墓穴ほったー!」 「まっそんぐれえ元気なら死にはしねえだろ」 私の反論に満足したべリアルは、細長い脚を畳んで片膝を体育館の床にたてた 。