「行くわよナギサ」 「拒否権はないんだよね」 「は?当り前でしょ。そんな人間らしい権利があると思い?」 靴に履き替え、駆け足で怒声のする方を目指していると、木々の隙間から禿げあがった頭がのぞいて見えた。 校長じゃないあれ?と思ってると、隣を走っていた月緋が飛び出していった。 渋々私もそれに続いた。 ぶっちゃけ面倒事には巻き込まれたくなかった。