とまあ普通の高校生らしく一連の授業を受け、いざ家へ帰ろうと腰を上げた時 「あっ葉木は一か月前の課題やってこなかったから居残りな」 という薄情極まりないセリフによって、再び椅子に強制的に座らされた。 月緋に甘えるような視線で媚びると、「うざ」軽やかに無視されてしまった。 仕方なく先月の課題、英語の公式云々を解くため、教科書と参考書をカバンから取り出す。 プリントが散らばっているカバンから、課題を救出するだけで異様に疲れた。