彼の名を捨てさせたのは己なのだから、それは当然の報いとも思えた。 だが 『よかったぜっ!』 ぱぁと隙間雲から覗く太陽のようにおぼれ落ちる光をまといながら微笑む。 『お前が人を怨むような苦しいことしてなくて!』 この馬鹿が。 なんでそんなにお人よしなんだよ………! マナブは何も言わず頷いている。自分が入り込めない問題だからだろう。