「姉貴!こっちっす!」 意外と強かったらしいマナブが道を広げてくれ、私は誘導された。 「ソウも!」とひざ蹴りをくらわしていた彼にも声をかけたマナブは、興奮しきっているガクの腰に飛びついた。 「ガク危ないっす!こっちくるっす!」 「離せっ!こいつら殴らねえと気が済まねえんだ!」 駄々っ子のように暴れるガクを何とか引っ張ってきたマナブは私とソウをみて 「逃げるっす!」 とバイクの後ろに跳び移った。