「あいつ………?」 「姉貴ー!これどうですかねー!」 「おれのほうを先に見てください!」 詳しく問いただそうとした瞬間、二つの大声が私たちのほうへ向かってきた。 仲良く肩を並べ、ぶつかり合いながら走ってくる二人をみて、マナブは意味ありげに頷いた。 「そうっす。大切なことっす」 そうマナブは、和むように呟いた。