「ねえナギサ!」 「ふわぁい!」 樹君との緊迫した空気に明るく弾んだ声音が割り込んできた。 「ねぇねぇ!昨日のあの漆黒の君ってナギサの彼氏!?」 漆黒の君?漆黒………べリアルしかいまい。 「かっ彼氏ぃ!?」 あまりの大外れな推理とタイミングのおかげで変なほうへ声が上ずってしまった。