はぁ………。地獄の鬼ごっこの後に残ったのは、疲労と荒い息使いだけで何の価値すらないものばかりだった。
「どうしたの葉木さん。朝から疲れた顔してるけど」
そんなナイーブな私を慰めるように肩を叩いてきたのは、大天使ミカエルもびっくり仰天!と叫び逃げ出して行きそうな微笑みを浮かべた樹君だった。
「あっううん大丈夫!ちょっと寝不足なだけで」
あたふたと髪がはねてないかチェックし体を起こす。
「ねえ。なんで昨日ブラッハーさんがいたの?」
唐突な質問にぴくっと肩を小刻みに揺らす。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…