その私の希望の風船は針にぷすりと突かれたようにしぼんでいった。 樹君と席が離れるわ、月緋の隣になるわ、授業はあるわで、矛先が定まらない憤懣はどんどんと心に積っていく。 やっぱしそこまで上手くいかないか、と内面納得している自分もいる。 「………あ~しんだっ」 教団の前ではむつかしい顔をして呪文をつぶやく教師。 早く終わってほしい。