「自分のことは自分で何とかしなさい」 甘えを許さない月緋らしい見捨て方だ。 さらりと肩までの流れる茶髪を後ろに払い、彼女は本当の優しい笑みで私に微笑みかけた。 「だけど、何かあったらいいなさいな。利子つきで面倒見てあげるわ」 実に彼女らしい救いの手だ。 私は頷き、彼女の温情に感謝しながら部室を後にした。