ゲームは着々と進み、7回表。 点数は2対3と負けチームが有利だ。最後の攻撃となるので気を抜けない。 「いいみんな?がんばって」 軽い激励を吐き出すと、みんな「はいっ!」と興奮した目で答えてくれた。 私の打順は空振りに続く空振りの空振りにならなければぎりぎり回ってくる予定だ。 チームのみんなを信じて!と一昔前の名言を心にとどめていると、焦れたような声が隣から浴びせかけられた。 「なあ。暇なんだけど」