あくまで天使です。



「………つーわけで、信じるよな?」


「わかったわかった。信じるよ」


私は顔を近づけてくるべリアルを焦って追い返す。


あんなきれいな顔を近づけないでほしい。心臓が止まる。


「………でっでもさ、その………」


「あんだぁ?はっきり言えって」


べリアルはふわふわと空中に胡坐をかきながら急かした。


これを言うと怒鳴られるか羽でばっちーんとしばかれるかされるかもしれないが、どうしても言いたい。


「そっそのさ、べリアルは………」


彼の顔が見えず、私は窓の方向へめをやった。


「………天使っていうより、悪魔じゃね?」