あくまで天使です。



「それよりブラッハーさんはなぜこちらへ?お散歩ですか?」


「そういうのじゃねぇけど………」


ぎくしゃくとべリアルは答える。目線は泳ぎ、組んだ腕の人差し指は上下に上げ下げさせている。


「ならどうですか?見学でも」


えっと私は月緋を凝視した。相変わらず営業スマイルが張り付いていて内心が読めない。


「えっいいのか?」


べリアルも私と同じ気持ちだったらしく、目を大きく見開いていた。


「ええ。それにブラッハーさんがいたら皆のやる気も上がりますし」