「なっなに?どうかした?」
わが目を疑う目を向けられて動揺する。
私の言葉に優梨子は、はっと息をのみ、頭を深く下げてきた。
「すっすみません!そっその………先輩がそんなことを言うとは思ってなかったものですから」
「そんなこと?」
「はっはい………うだうだとか、ぬかすとか………」
ぎくりと今度は私が目を見張る番だった。さっきは無意識で怒鳴ったが、あれは明らかにベリアル用の口調だったことに気づく。
前はこんなに暴言を吐かなかったが、ベリアルに影響されてかイライラしたら毒舌が飛ぶようになってしまっている。

