「葉木先輩も今日はお早いですね?あっそういえば昨日どうなされたんですか?お加減でも悪かったのですか?」
緩めていた頬がピシッと音を立ててひきつった。
そりゃそうだ。キャプテンが無断欠勤でいなくなってもサボったなどとは思われまい。
自分で言うが私はまじめで、インフルエンザ以外は休んだことはない。
目が乾いたのできつく瞬きをする。
「あっと………じっ実は、そう!そうなの!昨日はちょっと死にかけたの!」
嘘ではない。
事実、先日本気で黄泉の国と現実の狭間をさまよったのだ。
ただし病魔にではなくこの部活の副キャプテンに。

