恐怖に打ち勝ち、私は『それ』を口へ押し込んだ。


目をきつくつぶり、極力鼻で息を吸わないように気をつける。


「どうだ?」


待望した私の感想が早く聞きたそうだ。


そうねぇ………と言葉を濁し、


「………こんにゃくみたいな味がする」


と素直にコメントをプレゼントしてやった。


もちろんベリアルは「なんだそりゃ」と不服そうに荒く椅子に座りなおした。