私が一生懸命淹れた茶に彼は苦々しく毒を吐いた後、その子らへんに転がってあったクッションを手に取り、寝ころんだ。
見事なリラックス具合だ。
私は自分へ淹れた紅茶を啜る。少し熱い。濃厚すぎる気品な味がのどをすり抜ける。
自慢の羽は、今の彼にはない。そんなに簡単に取り外し可能なのか。
「ねえべリアル」
「べリアル様と呼べ」
「………べリアル」
「様付けだっつってんだろうが」
やなこった。べぇと舌を出してやる。
「何で私より早くこの家に入ってこれたの?鍵も全部かけてたし………」
一人暮らしだから戸締りはしっかりしているつもりだ。
なのにどうやって不法侵入できたのだろう?窓ガラスも割れていないし。

