あくまで天使です。



「ちげぇよ」


肩肘を張ってベリアルは言い放つ。


「そいつが死んだらそいつ、不幸せになんだろーが!」


………自分のことかいーー!


この場面でぬけぬけとそんなことが言えたもんだ。事情が分からない月緋は小首を曲げた。


「そりゃ死ぬんだから不幸せでしょうね。それが何か?」


「そいつが死んだら俺、帰れねぇよ!」


「その理由を訊きましょうか」


やばい!月緋の目が好奇心で疼いている!