ぐいぐいと細い両手の指で私は首を締められながら前後に揺らされる。 「もっもう絞めてる絞めてる!」 「おい待て花村」 ベリアルが月緋の左手に自分の手を重ねた。 そのおかげで酸素が通る隙間が少しできた。ひゅーひゅーと息が漏れる音がする。 「そいつ殺してもらっちゃあ困る」 「………あらどうして?やっぱり貴方達できてたの?それだったらこれ以上の美談はないわ」 月緋は手の力を緩めず反論する。