「んじゃっ兄貴。俺らそろそろ行くっす」


「おぅ。またうちんく遊びに来い」


「失礼いたします」


ガクは黒のツアラーの後ろにマナブを乗せ、ソウは紺のオフロードに一人のり夜の街へ向かってバイクを発進させた。


一瞬で二台のバイクは闇に溶け込み見えなくなった。


「俺らもかえっか」


「うん」


空を見上げると満月がちょうど空のてっぺんに来ているところだった。