ディルはレイの前を歩き、結婚するとは思えない静けさで歩いていた。


「ディル様。式は国民の前で行われます。」

従者はディルに素早く伝えた。


「身内だけじゃないのか?」


「はい。同盟も記念しての事で、女王様が…。国民も待ちわびています。」


母上……。


また勝手な事を………。

国民には仲がいい風にみせておくか……。

とディルは心の中で呟いた。


「分かった。」


ディルはルーファの城の一番大きなテラスに向かった。


レイはその後についていった。