雄一さんの背中を見ていたら急に後ろから抱きつかれた。
「お帰りなさい、涼一さん。」
「ただいま、真琴。」
最初のうちは、この行為に猛反発してたんだけど止める気配がなかったから、私が折れた。
「…航兄の匂いがする。」
涼一さんのいつもより低い声に言われ、自分の体をクンクンと嗅いでみる。
…確かに航一さんの香水の匂いがしなくもなくもない。
「航兄に抱かれた?」
「抱かれた?……いや、あれは抱かれたというより、抱きつかれたというか、抱擁というか…」
……。
何だ、この沈黙は。
私はどーすることもできず、ただ涼一さんに抱きしめられてた。

