ご主人様は誰っ?!




「ってか誰?」



なるべく視線を下に向けたまま話す。



「…私、本日からこちらのメイドとしてお世話になります、瑞希真琴です。」




「つかさ、人と話す時は人の目を見て話すって教わんなかった?」




う゛っ…それは場合によるんじゃないか?
でも言うこと聞かなきゃ。
私は恐る恐る顔を上げる。
目が合うと、人なつっこそうな目で言う。



「男の上半身見ただけで真っ赤って。ウブだね、真琴ちゃん♪」




顔をくしゃくしゃにして笑う姿は、あの兄とは似ても似つかない。
軽くウェーブのかかった茶毛は心地よく揺れる。