「ちょっ……!!」


思い切って手を振り離そうとしても

男の力にはやっぱり勝つ事が出来なくて…


「何?彼氏に見られたら困るわけ?」

「そ、そうだよっ!!///」


こんなの汰功に見られたら私……


「お前の彼氏、何か美人と楽しく話してるけど?お前が居ないの何か気付かずに」

「えっ……」


そう言われて、汰功の方を見ると

田原が言ったように
あの綺麗な女の人と楽しく喋ってた。


「………んで…」

「あっ?」

「何で、駄目なの?」


何で、私じゃ駄目なの?

どうして、そんな勝手に
アメリカに行っちゃう様な人が良いの?

大人だから?

美人だから?


「うっ……」

「おい、何泣いて……」

「瑠衣ーっ」


えっ…?

汰功?


「瑠衣ーっ」


もしかして、私探されてる?


「うっ……う…」


でも、こんな泣き顔

汰功に見せられない……



「走れ」

「えっ…?」


走れ?