目の前に梨架がいるっていうのに、 森川くん…な、なんで!? ダメだよ、こんなの。 ドキン…ドキン… 森川くんの彼女は梨架でしょう? 離さなきゃ… ドキン… でも なんで 私も… すぐ 振りほどこうとしないの これじゃあダメだと自分に言い聞かせて… 森川くんの手を振り払った。 「本の整理してくるっ」 ――森川くんとは一定の距離を保たなきゃいけない。 そうしないと、 自分の気持ちを隠しきれなくなる… その日から決めたんだ。 図書委員の仕事は梨架に代わってもらおうって…