彼×友×私



「一人で帰るのつまんないから来ちゃった♪当番終わるの待ってるから三人で帰ろ―」


「あ…うん」


「あたしも何か読んでみよっかなー」


そんな事を言って梨架は私達の目前でキョロキョロし始めた。


「………っ」


机の下で視覚になっているから梨架には見えていない。


梨架には絶対に見られてはいけない光景。


私の手はまだ森川くんの手と繋がれたままなのだから。