翌日の昼休み。


教室のドアから森川くんがこちらをみていた。


「宏くん!」


梨架は森川くんを見かけると笑顔になった。


「どうしたの?うちのクラスに来るなんてめずらしいね」


「あーちょっとね。南、本持ってきてくれた?」


「えっあ、うん!!」


「本?」


「あっあのね、森川くんも同じ図書委員で昨日本を貸す約束したの」


そう言って私は、森川くんに約束してた本を渡す。


「えーそうなんだ!宏くんがそーゆう本読むなんて知らなかった。」


「オレの予想だと立花はなんでも読みそうな感じだけど、実は漫画しか読まなそう」


「そのとおりです」