ラブリー生活

直樹が怪我をしてから2週間が経った。
私たちは始めはあまり喋らなかった。
でも、最近喋る様になった。
知らない事も知る事が出来た。
私も直樹に自分の事を話す様になった。
お互いの事を知る内に絆も深まって来た。



 みんなが帰る準備をしているのに直樹は動かない。
私は手を止めて直樹に話しかけた。
「直樹、どーかした?」
「何でもない。ただボーっとしてるだけ」
「私片付けた方がいい?」
「自分で出来る。日直の仕事やって」
私は自分の事を済ませ日直の仕事に取り掛かった。
今私たちの班が日直。
いつも私と直樹だけが最後まで残る。
みんな帰っちゃう。
日直の仕事が終わり私は直樹に話しかけた。
「直樹、どーかしたの?」
「話があるんだけど」
「私はいいけど直樹時間は?」
「大丈夫。お母さんに遅く時間を言ったから」
「なら良いけど。何、話って?」
「世話してもらってありがとう」
「いいよ。でも言うの早くない?」
「早いけど、まず」
「うん」
「杏、俺お前の事好きなんだ。俺と付き合ってくれ」
「考えさしてくれる。いきなりで」
私はこの時初めて告白された。
でも私は好きな人がいる。
だから返事は出来なかった。


直樹からの告白から何日か経った。
私はいつも寝る前に考える事がある。
直樹が怪我をしてから私と直樹はすごく仲良くなった。
良い事だと思うけど、こんな風に思っていいのか。