花火の日

 急に、みさこは走りだした。来た道を辿るように。

 7分くらい走って、長いトンネルの前に。

 再び電話をかける。また圏外。

 でもみさこは笑っていた。たくやがそこにいることを、不思議と感じていた。


 暗いトンネルから、自転車を全速力で飛ばすたくやの姿が、次第に見えてくる。

 
 「たくや!」