花火の日

 
 たくやの表情がきりっと締まる。

 しばし無言の二人。

 「え、いない…です」

 顔を上げられないみさこ。

 「俺と、付き合って欲しい」

 間髪を入れることなく、たくやはこう告げた。

 みさこの出す答えは、はじめから一つだけ。