君と一つ屋根の下






ドキドキ、そんな胸の音が聞こえないか不安になるぐらい胸が大きく波打ってる。



「た、多島くん重いよね!?ごめんなさい!」
「どこが!軽い軽い♪」



好きな人との自転車の二人乗り。
嫌なわけじゃない。



どちらかというと、憧れてた。
でも、まさかこんなに緊張するとは思わなかった。



大好きな多島くんとこんなにも密着出来るなんて滅多にない事だから。





*****





見事に二人して遅刻して、二人で先生に怒られた。



「多島くんごめんね。私のせいで…」
「気にすんなって。どうってことないから」



職員室を出て、多島くんにそういうと私の頭をポンポンと撫でるように叩いた。



なんか初めて会った日を思い出すなぁ。



この学校に入学して、しばらく経った日。



『そこの人!危ない!!』



そんな声がかかって、ふと横を見るとサッカーボールが私に向かって飛んできていた。



『ぇ…』



時すでに遅し。



バシッとサッカーボールは、私の顔面に見事直撃。



『っ…』
『ごめん、大丈夫!?』



かなりの衝撃で私はそこに崩れる。
なんだか、頭がぼーっとする。



痛くて、痛くて…ぶつけた相手に怒鳴りつけたいぐらいだったけど、痛みのせいで起き上がることさえも苦痛になっていた。



『ほんとにごめん!起きれる?』



ボールを蹴った人であろう人が私の手を取って起き上がらせてくれた。



『ほんと……っ』



その人は、私が起き上がった瞬間、話しの途中でいきなり目を見開いて驚いた顔をした。



ん?
何?



『…くす』



その人は私の顔面を見て、堪えるように笑う。



は?
なんで、顔面にボール当てられて、しかもそのボールが当たった顔面見て笑われているわけ?