そのままずっと剣道を見ていた。

「真梨さん!稽古ちょっとやりますか?」

ぼーっとしていたせいか、沖田が真梨の目の前に立っていた。

「え…?あ…いや…止めときます。やったこと無いですし。」

「じゃあ尚更やりましょうよ♪」

「でも…私は…。」

どうしょう。きっぱり断る理由が見つからない。どうやったら引き下がるかな…。

「総司!真梨を困らしたら駄目だよ。」

藤堂は呆れながらこっちに来た。

「困らしてないですよ。稽古に誘ってたんです♪」

「誘うことが困らしているの!ちょっとは分かろうよ!」

「仕方ないですねぇ。今日は仕方なく諦めますぅ!」

沖田はちょっと拗ねて稽古をしに戻って行った。

「総司は強引のときがあるから気をつけてね。」