《………。お姉ちゃん、一ノ宮さんだけは大切にして…。》

どうして?

《私も…どうしてか分からない…。でも何故かそう思うんだ。》

「分かった。でも、もう会えないけどね。」

真梨は呟いた。

《それは分からないよ?帰れるかもしれないじゃん?》

そうかな…そう思っておくよ。

「でも…私は生きてたらダメなんだ。私は人間じゃあないから…。」

《それは違う!》

真梨花…。

《お姉ちゃんは死んだらダメなの!生きて…。》

「生きる?生きたって何にも良いことがないよ?」

《いつかはあるから…。》

それからはどちらも話さなくなった。