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驚いて目を開けると、玲央の頭があたしの左肩に乗せられる。
「れ、れお」
「もう駄目なんだ、茗子が足りない」
「何、なに言って」
「銀蔵や虎が押して駄目なら引いてみろなんて言うから少し離れたのに、駄目なんだよ、茗子がいないのが不安すぎて…。
さっきのやつなんて茗子のこと好きだって言うし…。」
「っ」
捕まれた右手が痛い。
「もう嫌なんだ、一番近くにいて、でも好きなんて言ってもらえなくて。
茗子に告白するやつに嫉妬して、茗子に好きだって言われた圭吾にヤキモチやいて…。」
捕まれた手首が痛かった。
それと同時に、心も痛かった。
針を一本ずつ刺されていくように、チクチクする。
「ねぇ、茗子…」
玲央が顔を上げ、右手であたしの頬に触れた。
「もう苦しいのは嫌だから…好きでも嫌いでもどっちでもいいから、…どっちかちょうだい」
「っ…」
あたしの目に映ったのは、眉を寄せながら、それでも笑う玲央だった。
悲しすぎる笑顔に、あたしの心が悲鳴を上げる。
心臓が、痛い。
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驚いて目を開けると、玲央の頭があたしの左肩に乗せられる。
「れ、れお」
「もう駄目なんだ、茗子が足りない」
「何、なに言って」
「銀蔵や虎が押して駄目なら引いてみろなんて言うから少し離れたのに、駄目なんだよ、茗子がいないのが不安すぎて…。
さっきのやつなんて茗子のこと好きだって言うし…。」
「っ」
捕まれた右手が痛い。
「もう嫌なんだ、一番近くにいて、でも好きなんて言ってもらえなくて。
茗子に告白するやつに嫉妬して、茗子に好きだって言われた圭吾にヤキモチやいて…。」
捕まれた手首が痛かった。
それと同時に、心も痛かった。
針を一本ずつ刺されていくように、チクチクする。
「ねぇ、茗子…」
玲央が顔を上げ、右手であたしの頬に触れた。
「もう苦しいのは嫌だから…好きでも嫌いでもどっちでもいいから、…どっちかちょうだい」
「っ…」
あたしの目に映ったのは、眉を寄せながら、それでも笑う玲央だった。
悲しすぎる笑顔に、あたしの心が悲鳴を上げる。
心臓が、痛い。
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