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玲央にうつ向きながら、小さく呟くように聞き返された。
「あぁ、市橋君ていって、サッカー部のキャプテンだよ。
さっきのは告白されただけ。」
軽くそう答えると、玲央の繋いでいる手に力が入るのがわかった。
いつもどおりの反応だ。
自慢ではないが、兄があんなふうなだけあって、あたしも何気に告白されたりする。
その度玲央は今のように聞いてくるのだ。
だから、
「どうしよっか」
と話をふると―…
「……決めるのは茗子、でしょ」
「…はい?」
あたしは思わず聞き返してしまった。
玲央はそのままあたしに背を向け、再び教室に向かおうと足を運び始める。
驚きのあまり思考フリーズなあたしは、再度玲央の手に力が入ったことには気づかなかった。
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玲央にうつ向きながら、小さく呟くように聞き返された。
「あぁ、市橋君ていって、サッカー部のキャプテンだよ。
さっきのは告白されただけ。」
軽くそう答えると、玲央の繋いでいる手に力が入るのがわかった。
いつもどおりの反応だ。
自慢ではないが、兄があんなふうなだけあって、あたしも何気に告白されたりする。
その度玲央は今のように聞いてくるのだ。
だから、
「どうしよっか」
と話をふると―…
「……決めるのは茗子、でしょ」
「…はい?」
あたしは思わず聞き返してしまった。
玲央はそのままあたしに背を向け、再び教室に向かおうと足を運び始める。
驚きのあまり思考フリーズなあたしは、再度玲央の手に力が入ったことには気づかなかった。
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