看護士さんは
花瓶のお花を変えたら
また、すぐ忙しそうに
部屋を出ていった。





そして、あたしを
待っていたのは
ただ、ただ、
退屈な時間だけ。






しばらく雑誌を
パラパラめくってみた
けどそれもすぐやめた。

何度も読み返した
ファッション雑誌。

始めは同い年くらいの
女の子が着た
おしゃれな洋服とか
キラキラ光る
渋谷や原宿の町に
目を輝かせたけど
今は、もう、
ため息がでるだけ。





だって、
おしゃれな洋服も
楽しそうな町も
ぜんぶ、ぜんぶ、




あたしには
無縁だから。