そのときいきなり
開いたドア。
部屋に入ってきたのは
看護士さんだった。
看護士さんは
あたしに
「おはよう」と言う。
あたしも
看護士さんに
「おはよう」と返す。
よくある普通の
やりとり。
だけどあたしたちの
そのやりとりは
普通じゃなくて。
会話をしてるのに
動いているのは
口じゃない。
動いているのは
お互いの手だけ。
あたしたちの会話は
手話だった。
言葉じゃ
伝わらないから。
どんなに頑張っても
伝えられないから。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
設定されていません
読み込み中…