翌日。


 今日はカフェで七時までバイトだった俺は、更衣室で携帯をチェックする。


 ナツにメールをしようと思ったら、すでにナツからメールが来ていた。


 珍しい。ナツの方からメールくれるなんて。それでも嬉しくて俺はすぐそのメールを開いた。


『今日、これから友達と買い物行くの。
だから、帰ってきたら電話するね』


 こんな内容だった。


 なんだ……ナツ、買い物かぁ。

 ちょっとテンションが下がった。


 でも、電話くれるんだ。それならいいかも!

 そう思うだけですぐにテンションは上がる。




 ナツから電話! ナツから電話! ナツから電話! ナツから…………


 こんな調子で、俺は家に帰って、メシを食って、風呂に入って、その間一度も携帯を手放さなかった。



 そして今は、ベッドの上に寝転がって、携帯とにらめっこ状態だ。


 来ねえなぁ、ナツからの電話……


 時間はもう九時を過ぎるくらいだ。

 買い物に行った友達とメシも食ってるのかな?


 だとしても、そんなに遅くならないだろうし……そろそろくるかな?


 そう思った次の瞬間。


 携帯のサブ画面が光って『着信』の文字が出る。その相手は……もちろんナツ!