「い~や~だぁ~」
くりくりとした薄く茶色かかった小さなツインテールの女の子。
高橋 楓。
幼稚園の入り口でお母さんから離れるのが嫌で、扉につかまって離れられなかった。
「楓~ほら、ちゃんとママ迎えに来るよ?」
お母さんがどんなに優しい言葉をかけても目に涙を浮かべている。