それからの私と言うと、何をしても「ぼーっ」が続いた。何をしても「上の空」である。 ご飯を食べているときも「ぼーっ」。 母や姉と話をしていても「ぼーっ」。 歩いているときも「ぼーっ」。 お風呂に入っているときも「ぼーっ」。 朝も昼も夜も「ぼーっ」。 そうしてもう一つ、あの授業からこもって消えない、ほっぺの熱。 今もまだ触ってみると、熱い。それどころかほっぺを触って熱くない時がない。 真冬なのに、だ。