ひきこもり女学生の脳内断面図










「それじゃ、今日は代名詞だね。ざっとポイントはこんな感じだから」






そうして出来上がった「代名詞」という名のアート。







かっこつけて「アート」などと言ったが、ただのルーズリーフの用紙。







だがその用紙は私にとって、限りなく大きな意味をもたらすのだ。







そうして今日もミミズのような先生の文字が、用紙の上でさぞ幸せそうに踊っている。








よし、コレクションが増えた。








にんまりしている暇もなく、先生は問題を解くように言うと、そのまま教室から消えてしまった。








「仕方ない」と私は問題に取り掛かる一方、今日の作戦を遂行するタイミングを舌なめずりしながら見計らっていた。