そんな私はどうしたかというと。
「うううーー・・・大丈夫だと思うけど、内緒にしてくださいよ。これっきりですからね」
私は軽く咳払いをして、軽く中年の頬にキスした。
「おおぉ。まさか本当にしてくれるとはね。さすが春川さん、採用してよかったよ」
「これっきりですからね。あの頃とは立場が違うんですから」
「わかってるわかってる。あのときもね、本当はあのままあなたのこと抱き締めたかったんだけど。さすがにそれはねぇ・・・」
やはり中年は女子高生が好きだった。当時のことを先生はそのように告げたのだった。
こんなただの中年にあの頃の私は恋をしたのか。けれどあの恋が幻だったわけではない。
あの頃愛してやまなかった先生が今は上司として隣にいる。
それはそれで、幸せなことだ。
~ほんとうにおしまい~
