「最初は親父にも反対されたり、散々だった。でも自分が本当にやりたいことだったから、半年しかなかったけど合格した。おかげさまで一応、俺はジローじゃなくなるけどな」
「ごめんねえ。変なあだ名つけちゃって。本名、なんだったっけね?」
「今更かよ・・・若年性アルツハイマーかお前は」
痴呆老人のような私に少し萎えたようなジローだったが、
「北條傑だよ」
そう爽やかに笑って、私の顔を覗きこんだ。先生のおぞましい笑顔も好みだが、この爽やかな笑顔も見ていて嬉しい。
「これからはじゃあ・・・北條さんって呼べばいいかな。うーん、「スグル先輩」とかがいいかなあ。なんて呼ぼうかな~」
「普通でいいよ普通で。普通にスグルでいいってば」
「じゃあスグルちゃん?」
「「ちゃん」いらねぇよ!!!!やっぱりお前医者に診てもらった方がいいんじゃねえか」
本気でボケた私に、本気で爆笑したジローの声が覆いかぶさった。断じて私はアルツハイマーではないぞ。
