先生に、どうしても伝えたいことがある。
私は森先生に何も言わずに、無我夢中で加藤先生のもとへ向かおうとした。
走り出そうとした私に、森先生は言った。
「加藤先生は地下鉄で通勤してるから、予備校でて右だよ、右!」
「本当ですか!わざわざありがとうございます」
ありがたい助言に感謝しつつ、森先生はさらに言葉を加えた。
「加藤先生に言いたいことがあるんだろ。早くいかないと間に合わないから、急ぎな!」
「森先生・・・?」
「実はね、君と北條が本屋で話しているのを聞いちゃったんだよ。加藤先生のこと、好きなんだろ?」
「先生あの時、もしかして本屋さんに・・・」
「そんなことはいいから!早くしないともう会えないよ」
言い返した私を遮るようにして、森先生は私を加藤先生のもとへ促した。
